ハリネズミって、一般的にペットとして難易度が高い生き物だと言われていますよね。確かに未だにその生態は謎に包まれており、情報がない分より育てづらいという印象があります。でも実際お世話をしていると、きちんと環境を整えてあげれば意外と簡単な部分もあります。…でも最近、個人的にすごく気になることがあるんです。それは、『ハリネズミブーム』という言葉です。
ハリネズミブームに物申す‼
最近、インスタを始めて色んなハリネズミの画像や動画を検索してみるのが趣味の一つとなったのですが、…それ、ただ単に嫌がっているだけなんじゃない❓という動画も結構upされていてかなり気になっています💡
確かにハリネズミは想像以上に表情が豊かなので、思わず色んな表情をさせたくなる気持ちや、その表情をインスタにupしたい気持ちは元おハリ飼いとしてすごく共感できます。ワタクシもむぎちゃんにちょっかいを出してはクシャ顔にさせてしまい、よくおやつでご機嫌を伺っていたものです…✨ただ、完全にオコな状態やパニック状態であろう写真や動画に『いいね‼』が沢山集まっているのを見ると、ちょっとこれは違うんじゃない❓と思ってしまうんですよね。
猫カフェやふくろうカフェで楽しいひと時を過ごすことがあるワタクシが言うのもあれですが、特に『はりねずみカフェ』は警戒心の強い子が多いのによく商売として成り立ったな~と逆に感心するほど。…でも、ストレスを抱えてしまうハリネズミたちもいるのではないか❓なんて少し心配になってしまいます。
ちょっと前から『ハリネズミブーム』という言葉が世間では出現していますが、命をブームで扱うのはよろしくない、ですよね‼‼‼
そこで今回は可愛いから、写真映えするから、とあまり深く考えずにハリネズミをお迎えする人が減るようにあえて『ハリネズミを育てるってここが大変‼』というマイナスな部分についてお話をしたいと思います:)マイナス部分を含めて愛おしいと思える人は、きっとハリネズミと上手にお付き合いをすることが出来るはずです:)
ハリネズミは『懐かない』のが基本
まず前提として、ハリネズミは犬や猫と違って自ら進んで甘えることはしないと言われている動物だと認識しましょう💡ネットで見かけるお腹丸出し&撫でている間にうっとり寝てしまう子は、赤ちゃんのころから人に慣れているブリーダー出身の子であったり、かなりレアな性格の子ですので、全てのおハリ飼い達がベタベタな甘い関係を築けるというのは大きな間違いです‼‼‼ハリネズミはそのとげとげなフォルムから見てわかるように警戒心の強い動物です。ネズミではなくモグラの親戚なので目も悪く、少しでも自分の知らない物を察知するとおでこの針を立たせて鼻を動かし、警戒します。それだけ警戒心が強い動物なので、人に『懐く』というより人に『慣れる』が正解。折角お迎えしたのに全然スキンシップが取れない‼‼‼と思っても、それが当たり前で気にしないのが◎です:)
根気よくお世話をしていれば『嫌なことをしない匂いの何か』という認識をしてくれるようになり、触っても針を立てなくなるように(なるかも)。…我が家の場合もむぎちゃんへの愛は一方通行でしたが、タイミングが良ければワタクシの腹の上で寝てくれるようになりました:)
もしかしたら、最初からあまり丸まらない、どちらかというと好戦的な子だったので比較的慣れやすい子だったのかもしれませんね☆
飼い主が寝始めると活動を始める
人の気配のない日中に活動をすることもありますが、ハリネズミが活発に走り回るのは部屋の電気を消灯した後。夕方~朝方がハリネズミにとって楽しい時間なので、小さなお子さんがいるお宅には向かないかもしれません💡暗くなったとたんごぞごそと床材の中を歩く音が聞こえ始め、カラカラと音を立ててホイール走り出します。そのため同じ空間で寝起きしていたワタクシは、お迎えした頃は音が気になって完全な寝不足状態に☆
楽しそうなフンフン♪という鼻息を聴いているのが楽しかったということもありますが、ハムスターと違って重量感のあるボディなので、ちょっと動くだけでそれなりに音は大きいです。そろそろ眠くなってきたな~と思っても、ひとりで盛り上がっているむぎちゃんの音を聞いている内に布団の中で目が冴えてしまうんですよね。ごはんを食べる時はクチャラーなので、基本的に静かな空間を好む人は一緒の部屋で生活するのは難しいでしょう。
アレルギーが発症することもある
ハリネズミは『針』だから犬猫の毛と違ってアレルギーなんて発症しないと思いきや…普通にワタクシ、むぎちゃんを触った後腕が赤くなって痒くなってしまいました☆元々猫アレルギーを持っているので、猫カフェや猫を飼っている親戚の家に遊びに行くのにはマスクが必須なワタクシ。ハリネズミなら大丈夫だと思っていたのに、ハリネズミのぷくぷくのお腹や顔周りの毛にも反応してしまいました~‼‼‼ハリネズミをだっこした後は触れた場所に赤い発疹ができてしまうので、石鹸でしっかりと洗う必要があります。…アレルギーがあるからといって手放すつもりはさらさらないし、長時間抱っこするわけでもないので、痒さよりも貴重なスキンシップの時間を選択して、ワタクシは最期まできっちりお世話をしましたのでご安心ください:)
食べ物の好き嫌いが激しい
猫や犬と比べると販売されているハリネズミ用フードは数が少ないのであまり迷うことなく購入することが出来るのですが、固体によっては用意したフードに興味を示さない子もいます。ワタクシ自身、ごはんが手つかずだった朝は『お前さん、何を食べて生きるつもりなの❓』と思わず問いかけしたくなったことも。むぎちゃんの場合、お迎えしてから約1年でペットショップで小さい頃から食べていたフードに飽きてしまったのか、突然食べなくなりました。(※ミルワームは食べるんですよね…)
慌てて別のメーカーのものをいくつか用意し、食べ比べてもらった結果すぐに『ハーリーの主食』興味を持ってくれたので安心しました☆その後は変更もなく、順調に食べてくれたので本当に良かったです…そのまま見つからなかったら本当にどうしようかと思った‼‼‼
おハリ飼いの中にはあれこれフードを試す必要が合って開封済みのフードが2つ3つある人もいるそうです。あとは最終兵器のササミのお肉、という手もありますが、出来れば手軽で栄養面も◎なハリネズミフードを美味しく食べられる工夫(食感の違うものを混ぜる・食べない時は食欲をそそる虫系の粉をふりかける等)をする必要もあるかもしれません。ハリネズミって、飼いづらいんだなぁ…と思うかと思いますが、人間で考えたら毎日同じ食事なのは嫌なのと一緒で、別のフードやおやつを食べたくなる気持ちになるのは、当然かもしれませんね💡
暑いも寒いもNG‼光熱費がかかる
ケージの中で生活する犬や猫のように家の中を自由に歩き回ることが出来ないハリネズミは、人間の手で部屋の温度を調整する必要があります。ハリネズミにとって快適な気温は24~27℃ぐらいなので、人間と一緒ですね💡気温が20℃を下回ると冬眠、そして30℃を超えると夏眠をして体力を温存しようとする習性があります。そのまま一生目が覚めないこともある為、夏と冬の寒暖差の激しい日本で健やかに過ごしてもらうには温度管理がかなり重要💡一部の時期を除いて、エアコンはつけっぱなしです。(湿気がありすぎても乾燥しすぎても良くないので、元々あまり日本の気候に合わない生き物ではありますね。)人間もその恩恵を受けているので一概に○○円かかりますとは言えないけど、エアコンだけでMAX1か月6,000円位だったような気がします💡そのほか冬はペットーヒーターとパネルヒーターを利用するので…ハリネズミだけで考えると、5,000円ぐらいかかっていたかも❓
ちなみにむぎちゃんは夏でも冬でも、体がすっぽり覆われる寝袋タイプのお家がお好みな様子。
爪が伸びると引っ掛かけて怪我をしてしまうので、毎日行うお掃除の合間に足を触り、『爪切りなんて怖くない』と覚えてもらいましょう☆毎日触れていれば爪切りが苦手な子でも、少しは切りやすくなると思います💡
受診できる動物病院が少ない
エキゾチック動物にありがちな、受診できる動物病院が少ないのもハリネズミをお迎えする上の大きな壁の一つです。さらに受け入れが出来ても、まだ謎の多いハリネズミでわからないことも多いし、丸くなってまず診察も出来ないなんてこともあります。
体が辛くても一見あまり変わらないことも多いです。わかりづらいからこそ、動物病院に連れていける時には結構ハリネズミにとってしんどい状態の場合もあります。長時間の移動はハリネズミを含め、多くの動物がストレスを感じるものです。だからこそ、家の近くにハリネズミを診てくれる動物病院があるかというのも重要なポイントでもあります。
それでもハリネズミから目が離せない
今回はあえてマイナス部分についてお話をしました。でもこれって、どの生き物をお迎えするにあたっても同じことですよね:)ちょっぴりワガママ、警戒心が強いはずなのにうっかり間抜けなところが可愛くて魅力的なハリネズミを、ワタクシはずっと嫌いになれそうもありません✨
ハリネズミと素敵な生活を送る人を、ワタクシはこれからも応援します♪
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